アジア民族造形学会2023総会/大会 学術発表
「クメール伝統織りの復興を進める織りの村からの報告」相葉康之
カンボジアで伝統織物の復興に取り組むクメール伝統織物研究所(IKTT)、現地日本人責任者、岩本みどりさんよりカンボジアの伝統織物と現地での活動についての報告をビデオレターでお願いしました。
※IKTT…Innovation of Khmer Traditional Textiles organization
大会で上映されたものを再掲します。
この村は「伝統の森」と呼ばれアンコール遺跡群観光拠点の町シェムリアップの郊外にあります。
故・森本喜久男氏によって20数年かけて作られてきたこの村では、伝統的なクメール織りを復活させています。黄金の繭と呼ばれる金色の絹糸を育て、糸を引き、村で育てた天然素材で染め、1枚1枚カンボジアの女性たちにより手織りで織られています。
カンボジアの伝統的絹織物の特徴は絵絣(えがすり)です。バナナの繊維から取った糸で絹糸を色の数だけ括り(くくり)染めることを繰り返し、織ると絵柄が生まれます。
ビデオレターの中に出てくる遺跡は世界遺産アンコールワットです。
※ 総会会場後部でアジア民族造形展示も行われましたが、「伝統の森」で織られた精緻で美しいカンボジアのクメール織りも展示されました。
※ ビデオレターをご覧になった方々から「この村に行きたい」という話を伺いました。ご希望があれば「伝統の森」訪問ツアーを企画します。
関心のある方はお知らせ下さい。
(アジア民族造形学会「衣の造形部会」担当 相葉康之)
参考:下記もご覧下さい。
◎カンボジアの染織/織りの村「伝統の森」から
会場参加者から感動のお声をいただきました。ぜひ、ツアーを実施していただきたいと存じます。